寺報コラムから

お腹が減ったらなんでも美味い

 世界中には毎日の食事に苦労している人も多い。
 有難いことに日本では食に事欠くという例は余りありませんが…。
 逆にカロリーオーバーや栄養過多の心配があります。
 成人が一日に必要とするカロリーは1800K~2200Kカロリー。
 ファミレスに並ぶメニューには800K~1000Kカロリーが並ぶ。
 仮に三食摂ると軽く一日のカロリー摂取量を超えてしまう。
 あと間食が多いのも気になる。
 菓子類が豊富にあり、ついつい手が伸びていつの間にか食べていたり。
 こうして、空腹を知らぬ日々を過ごしていると内臓が疲弊していく。
 特に糖質の摂り過ぎは血糖値の乱下高を招き「食後すぐ眠たくなる」「だるい」「イライラする」などの症状をもたらすようになる。
 そして、膵臓や肝臓にダメージを与え続けて病気を引き寄せる因になる。
 生物はもともと飢餓に耐えるような仕組みを体に備えている。
 逆に言えば飽食への耐性力は弱いのだ。
 一日中空腹を感じない食生活を抱えているなら「ものを食べない状態」を意図的に作り、オートファジーという仕組みが働くようにすると良いという。
 細胞が、飢餓状態や低酸素状態に陥ると活発化し、細胞が生き抜こうと活動する力を使う訳だ。
 空腹の時間を作って内臓を休ませ体をリセットする。
 ちょっと空腹を感じたら何かを食べているという食習慣を見直すだけでも良いと思う。
 四六時中なにか食べてるのは不健康のもと、というお話でした。

寺報235号から転載