「内信者」は『心の内に不受不施を信ずる者』の略称と言っても良いでしょう。
不受不施派の寺々は寺領の朱印状を受けませんでした。
徳川幕府から「お布施として寺領を受け取れ!」という命に、法華の信者でない者から、お布施として受け取るのはNGだったからです。
不受不施の不受を通した結果として寺領や伽藍を失うことになりました。
更に、宗門人別帳が整備され寛文11年には寺請制度が完了しますが不受不施派は当然蚊帳の外です。
すべての人がどこかの寺院の檀家になることが強要され、転居や旅行の際には、寺院がその者の身分を証明する寺請け状や旅手形を発行しました。
不受不施派がいきなり禁教になった訳ではなく、こうして外堀から次々に埋められて行き、非合法組織・教団とされたのです。
寺報第256号から転載