法華経には、どんな教えが説かれているのですか。
法華経は、原典の梵語ではサッダルマ・ブンダリーカ・スートラといい、「正しい教えの白い蓮華のようなお経」と訳されます。多くの人々を仏の道に導こうとする人々に信奉された教えですから、大乗の教えの実践を重んじています。 自分ばかりが悟り、仏の境地に近づけばよいという立場はきびしく否定され、あくことのない真理の追求と、人々を救う菩薩行といわれる修行者の行いが尊いとされています。 また、お釈迦さまがこの世に出られたのは、実にすべての人を仏さまと同じ道に導くためであったこと、そしてお釈迦さまの寿命は、あの八十年の生涯で果ててしまうものではなく、遠い遠い過去から未来永遠に生きつづけていることを説いています。 時間と区間をはるかに超越した宇宙的な教えが、インドの霊鷲山で幕を開ける。 それが、法華経の世界なのです。 |